シャドーITからライセンス違反まで、IT資産管理ツールが解決する課題

IT資産管理ツールが解決する課題
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PCやサーバーなどのIT資産は、現代の組織運営に欠かせない存在です。業務の効率化や最適化を支える一方で、資産の増加や多様化により、管理が複雑になっています。
無許可で導入されたツールや、ライセンス違反、セキュリティの脆弱性など、管理が不十分だと深刻なリスクを招く可能性があります。
本記事では、IT資産管理の基本的な考え方を整理したうえで、企業が直面する主な課題と、IT資産管理ツールによる具体的な解決策を解説します。

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目次

IT資産管理とは

IT資産管理とは、組織が保有するハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク機器、クラウドサービスなどのITリソースを一元的に把握し、ライフサイクル全体を管理する取り組みです。
調達から導入、保守、更新、そして廃棄に至るまでの各段階を管理することで、リスク低減やコスト削減といった効果が得られます。

IT資産管理がもたらす効果

リスクの可視化と対応

ハードウェアの老朽化やソフトウェアの脆弱性を早期に発見でき、サイバー攻撃などのリスクを把握しやすくなります。

法令遵守の実現

ライセンス契約の条件や数量を正確に把握することで、違反による法的リスクを低減します。

コストの最適化

不要な資産の削減やライセンス数量の適切な管理により、無駄な支出を防ぎます。

業務の効率化

IT資産の可視化によって、必要なリソースを素早く特定し、問題解決のスピードが向上します。

管理対象となるIT資産の種類

IT資産管理の対象は多岐にわたります。主なカテゴリは以下のとおりです。

ハードウェア資産

デスクトップPC、ノートPC、サーバー、スマートフォン、タブレット端末などが該当します。これらのデバイスは定期的な保守や更新が必要で、管理が不十分だと故障や劣化による業務停止のリスクが高まります。

ソフトウェア資産

OS、オフィスソフトウェア、セキュリティソフトウェア、業務用アプリケーションなどが含まれます。ライセンス管理が特に重要で、期限切れや不正使用が発生すると法的な問題につながる可能性があります。

ネットワーク資産

ルーター、スイッチ、ファイアウォール、VPNなどのネットワークインフラも管理対象です。これらの資産は組織のデータ通信を支え、セキュリティリスクの管理が欠かせません。

データ資産

顧客情報、取引履歴、知的財産など、組織が保有するデータもIT資産の一部です。データの管理にはセキュリティが不可欠で、漏洩や不正アクセスが発生すると、組織の信頼性や競争力が損なわれます。

クラウド資産

IaaS、PaaS、SaaSなどのクラウドサービスも管理が必要です。サービスプロバイダーとの契約内容や使用状況の把握が重要となります。

IT資産管理のライフサイクル

IT資産は、以下のライフサイクルに沿って管理されます。

調達

新しいIT資産を選定し、購入やリース契約を行います。コストと必要な機能を評価し、最適な資産を選択することが求められます。

導入

調達した資産を業務環境に導入し、利用可能な状態にします。設定やインストール、ネットワーク接続などが含まれます。

保守

資産が使用されている間、定期的なメンテナンスやトラブル対応を行います。ハードウェアの故障対応やソフトウェアのパッチ適用などがこの段階に含まれます。

更新

技術の進歩に応じて、古い資産をアップグレードしたり、新しいバージョンのソフトウェアを導入します。計画的に実施することが重要です。

廃棄

資産の寿命が尽きた際には、安全に廃棄する必要があります。特にデータを含む資産は、適切な処理を行わないと情報漏洩のリスクが生じます。

企業が直面するIT資産管理の課題

IT資産の増加と多様化により、多くの企業が管理上の課題に直面しています。ここでは、代表的な課題を紹介します。

シャドーITの発生

シャドーITとは、企業の許可を得ずに従業員が独自に導入したIT資産やサービスのことです。クラウドストレージ、チャットツール、タスク管理アプリなど、利便性の高い無料サービスが増えた結果、従業員が業務効率化を目的に無断で導入するケースが増加しています。

シャドーITは以下のようなリスクをもたらします。

企業のセキュリティポリシーに準拠していないサービスを利用することで、情報漏洩や不正アクセスの危険性が高まります。特に、暗号化されていない通信や、脆弱なアクセス権限設定は、サイバー攻撃の入り口となりやすい状況です。

管理者が把握できないIT資産が増えると、セキュリティインシデント発生時の調査や対応に時間がかかり、運用コストが膨らみます。また、同じ機能を持つサービスが部門ごとに重複契約されるなど、無駄な支出が発生することもあります。

ライセンス違反のリスク

ソフトウェアのライセンス管理が不十分だと、契約数を超えてインストールしたり、期限切れのライセンスを使用し続けるなどの違反が発生します。ライセンス違反は、高額な罰金や訴訟といった法的リスクにつながる可能性があります。

ライセンス管理の主な課題として、以下が挙げられます。

組織内のソフトウェアがどこでどのように使われているかを把握できていないと、ライセンス違反に気づかないまま運用が続いてしまいます。

ライセンスの種類や契約形態が多様化しているため、どのソフトウェアがどの条件で利用できるのかを正確に管理するのが難しくなっています。

セキュリティの脆弱性

古いOSや更新されていないソフトウェアは、既知の脆弱性を抱えたままになりやすく、サイバー攻撃の標的となります。IT資産の状態を常に把握し、適切なタイミングで保守や更新を行わないと、重大なセキュリティインシデントにつながる恐れがあります。

IT資産管理ツールによる課題解決

IT資産管理を効率的に行うには、専用のツールを導入することが有効です。管理ツールは、ハードウェアやソフトウェアの情報を自動で収集し、利用状況や保守履歴、ライセンスの状態を一元管理します。

IT資産管理ツールの主な機能

資産情報の自動収集

ネットワークに接続されたデバイスの情報を自動的に収集し、ハードウェアやソフトウェアの構成を把握します。

ライセンス管理

ライセンスの契約情報と実際の利用状況を照合し、違反や期限切れを検知します。

ログ管理

PCの操作履歴やアクセスログを記録し、不正な利用や情報持ち出しを抑止します。

外部デバイス制御

USBメモリや外付けHDDなどの外部デバイスの接続を検知し、未許可のメディア使用を制限します。

リモート管理

遠隔地にあるデバイスに対しても、ソフトウェアの配布や設定変更、アップデートの指示を行えます。

導入によるメリット

人的エラーの防止

手動での管理作業はミスが発生しやすく、資産の正確な把握が困難です。自動化ツールを使用することで、データの正確性が向上します。

時間の節約

資産の調査や更新、保守作業にかかる時間が大幅に短縮され、業務効率が向上します。

リアルタイムな監視

資産の状態をリアルタイムで監視できるため、問題の早期発見と対応が可能です。特にセキュリティ面での迅速な対応が求められる場面で有効です。

コンプライアンスの強化

ライセンス違反やセキュリティポリシー違反をリアルタイムで検知し、監視体制を構築できます。

IT資産管理の重要性

IT資産管理は、現代の組織運営において欠かせないプロセスです。リスク管理、法令遵守、コスト削減などの観点から、次のような重要な役割を果たします。

リスク管理とセキュリティの強化

老朽化した資産や未更新のソフトウェアは、サイバー攻撃のリスクを増大させます。IT資産管理を通じて資産の状態を常に把握し、適切なタイミングで保守や更新を行うことで、リスクを最小限に抑えられます。また、セキュリティパッチの適用状況やデータ暗号化の設定なども管理に含まれ、防御力を高めます。

コンプライアンス遵守と法的リスクの回避

組織はライセンス契約や法規制を遵守しなければなりませんが、管理が不十分だと、違反や著作権侵害により、罰則や訴訟のリスクが発生します。IT資産管理を行うことで、これらの法的リスクを回避し、法令遵守を確保できます。

コスト削減と予算管理

適切な管理により、不要な資産の維持費や重複するライセンスの購入を防げます。ライフサイクル全体を見渡して計画的に管理することで、長期的なコスト削減につながります。特に大規模な組織では、効果的な資産管理がなされていない場合、無駄な支出が大きく膨らむ可能性があります。

業務の効率化と可視化

IT資産を一元的に管理することで、どの資産がどの部署で使用されているか、どの資産が更新の必要があるかといった情報を簡単に把握できます。この可視化により、問題発生時の迅速な対応や資産の効率的な利用が実現します。また、利用状況を監視することで、不要な資産の廃棄やリースの見直しも行いやすくなります。

よくある質問(Q&A)

Q1. IT資産管理ツールは小規模な企業でも必要ですか?

A. 小規模な企業でも、従業員が使用するPCやソフトウェアが増えると管理が複雑になります。特にライセンス違反やセキュリティリスクは企業規模に関係なく発生するため、早い段階からツールの導入を検討することをお勧めします。

Q2. シャドーITを完全になくすことは可能ですか?

A. シャドーITを完全になくすのは難しい面もありますが、IT資産管理ツールによる監視と、従業員へのセキュリティ教育を組み合わせることで、リスクを大幅に低減できます。また、従業員のニーズに応じた会社公認のツールを選定し提供することも効果的です。

Q3. クラウド型とオンプレミス型、どちらを選ぶべきですか?

A. テレワークや多拠点での利用が多い場合は、初期費用を抑えやすいクラウド型が適しています。一方、機密性の高い情報を扱う場合や、自社サーバー内での運用を希望する場合は、オンプレミス型が向いています。自社のセキュリティポリシーや運用体制に合わせて選定しましょう。

ALSOKのIT資産管理運用支援「ALSOK IT資産管理」

ALSOKでは、システムの導入から運用まで一括でサポート可能な「ALSOK IT資産管理」をご提供しています。「ALSOK IT資産管理」では、パソコンやスマートフォン、タブレット、プリンタ等あらゆるIT資産を一元管理。ソフトウェアのバージョン管理を一括収集し、USBメモリ等の外部メディアへのデータコピーを制御して不正持ち出しを未然に防いだりすることが可能です。また、悪質なWebサイトへのアクセスを制御しウイルス感染等の被害を防ぎます。収集した操作ログ等の情報は月次レポートで報告することも可能です。(オプション)その他にもさまざまなオプションをご用意し、企業の大切な財産となるIT資産の管理を全面的にサポートいたします。

「ALSOK IT資産管理」の事例

社内のパソコン台数増加に伴い、パソコンの管理や脆弱性によるウイルス感染に課題を抱えていた企業様で、ALSOKのIT資産管理システムを導入していただきました。その結果、全てのパソコンの操作ログ、導入しているソフトウェアやセキュリティパッチ等を管理用画面で一元管理し、企業内のIT資産を分かりやすく把握できるようになりました。さらに、24時間体制で相談を受け付けているセンターもあるため、安心してサービスをご利用いただいています。

まとめ

適切なIT資産管理体制を整えることで、シャドーIT、ライセンス違反、セキュリティリスクといった企業が直面する課題を解決できます。
IT資産管理ツールを活用すれば、人的エラーを防ぎ、リアルタイムな監視が可能となり、より高度な管理が実現します。
組織は、急速に変化するデジタル環境に対応し続けるために、IT資産管理を戦略的に導入し、継続的な改善を行うことが求められます。

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